MotoGP第6戦フランスGP MotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝が日曜日、フランス、ル・マン市にあるブガッティ・サーキットで開催された。日本時間午後4時40分(現地時間午前10時40分)から10分間行なわれたウオームアップ走行では、1番手ジョアン・ミル(ホンダ)、2番手マルク・マルケス(ドゥカティ)、3番手フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)4番手にヨハン・ザルコ(ホンダ)。12番手に中上貴晶(ホンダ)、22番手が小椋藍(アプリリア)。ウエットコンディションでの走行だった。

日本時間午後9時(現地時間午後2時)から27周で開催される予定だった決勝は、ドライレースと宣言されたものの、今にも雨が降り出しそうな雲に覆われ出した。ウオームアップ走行は全員スリックタイヤで終えたものの、全員ウエットタイヤを装着したバイクへ乗り替えるためにサイティングラップからピットへ入った。そのため、赤旗中断。

仕切り直しのレースは26周で日本時間午後9時8分(現地時間午後2時8分)にピットレーンオープン、ウエットレースが宣言され、クイックスタートで26周のレースとなった。そこで再び天候に左右される。サイティングラップからレインタイヤでグリッドに並んだフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、スリックタイヤのままグリッドに着いたロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)らに対して、ポールシッターのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、小椋ら半数はスリックタイヤを装着したバイクに乗り替えるため、ロングラップペナルティーを選び、ピットに戻り、マシンを乗り替えてグリッドに着いた。

そしてスタート、直後の3コーナーでは、ミル、エネア・バスティアニーニ(KTM)、バニャーヤによる多重クラッシュが発生。ザルコはグラベルへ押し出され、アンダーバーが少し壊れた状態でコースへ戻った。1周目のトップはクアルタラロ、続いてマルク、アレックス、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)、ペドロ・アコスタ(KTM)、マーベリック・ビニャーレス(KTM)、ブラッド・ビンダー(KTM)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、小椋のトップ10。

ロングラップペナルティを消化するタイミングもあり、マルクがトップに立った4周目、再び雨粒が落ちだし、クアルタラロとビンダーが最終コーナーで転倒。マルクとアレックスはレインタイヤのバイクに乗り替えるためピットに入ると、アルデゲールがトップを走ったが、アルデゲールも乗り替えるためにピットへ。

そして8周目にはスタートからレインタイヤで走り続けたザルコが先頭に立った。2番手にはミゲール・オリベイラ(ヤマハ)。9周目にはレインタイヤ装着のバイクに乗り替えたマルクとアレックスがオリベイラをパス。トップを走るザルコは、ほぼ1分46秒台をキープし、2番手マルクとの差を広げ続けた。

この週末、延べ31万1797人のMotoGP記録となる多くの観客を迎えたブガッティ・サーキットは地元フランス人ライダーのザルコを雨も降る中、力強い歓声と共に見守り、ザルコは8周目以降トップを走り続けてチェッカー。71年ぶりのフランス人ライダーによるル・マンでの優勝、2023年のアメリカGP以来となるホンダの優勝を飾った。

2位にはマルク・マルケス、3位にルーキーのアルデゲールが入った。4位アコスタ、5位ビニャーレス、6位にはワイルドカード参戦の中上。中上も一貫してレインタイヤで走行した。7位フェルナンデス、8位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、9位サルバドーリ、10位は小椋。終盤、オリベイラとアレックス・マルケスも転倒。完走16台の厳しいレースとなり、再スタートのバニャーヤは16位完走でポイント獲得はなかった。

MotoGP第6戦フランスMotoGP決勝
1 ヨハン・ザルコ(ホンダ)
2 マルク・マルケス(ドゥカティ)
3 フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)
4 ペドロ・アコスタ(KTM)
5 マーベリック・ビニャーレス(KTM)
6 中上貴晶(ホンダ)
7 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
8 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
9 ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)
10 小椋藍(アプリリア)
11 ルカ・マリーニ(ホンダ)
12 アレックス・リンス(ヤマハ)
13 エネア・バスティアニーニ(KTM)
14 マルコ・ベゼッキ(アプリリア)
15 フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
16 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
RT アレックス・マルケス(ドゥカティ)
RT ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
RT ブラッド・ビンダー(KTM)
RT ジャック・ミラー(ヤマハ)
RT ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
RT ジョアン・ミル(ホンダ)